適格請求書等保存方式(インボイス制度)に伴う内税を使った場合に発生する請求金額の端数計算について

■影響範囲
今までのご利用にて、消費税計算方法を「請求書単位」に設定し、「内税」の請求書の作成を行っていた企業様で、
新しく消費税計算方法を「請求書単位(適格請求書対応)」に変更された企業様

 

■仕様変更内容
内税の場合、請求書の「小計」に税込価格が表示されており、「消費税額」が"ー"と表示されておりましたが、
仕様変更に伴い、「小計」に税抜価格、「消費税額」に消費税額の合計が表示されるように改修いたします。
また、請求管理ロボ上の請求書詳細ページで「消費税額」が 0 と表示されておりましたが、
消費税額の合計が表示されるように改修いたします。

仕様変更の詳細については、下記お知らせよりご確認をお願いいたします。
▸【重要】適格請求書等保存方式(インボイス制度)に伴う仕様変更のお知らせ
https://keirinomikata.zendesk.com/hc/ja/articles/7284160100761

また、内税計算の仕様変更に伴い、消費税額の端数処理時に数円単位でずれが生じる可能性がございます。
下記に、今回の仕様変更後の端数処理により請求金額合計のずれが発生する例を記載いたします。

 

■適格請求書等保存方式(インボイス制度)対応後の計算方法
内税の税抜金額計算については、明細毎に消費税計算と端数計算を行い整数値にいたします。
※端数計算については、請求元設定に準拠いたします。

また、請求書の消費税額については、各税率毎の税抜金額合計を基に計算し、各税率毎の消費税額を合算いたします。

▸明細毎の税抜計算式
①明細毎の消費税を算出する
消費税 = 端数処理(税込金額÷(1+税率)×税率)
②税込金額から消費税を差引き、税抜金額を算出する
税抜金額 = 税込金額-消費税

例:
消費税端数計算方法「切り捨て」
内税税率10% 税込999円の請求の場合
消費税 = 999÷1.1×0.1 = 90.81 ⇒ 端数処理を行い、90
税抜金額 = 999 - 90 = 909

 

■内税計算にてずれが発生する例
例:
消費税計算方法「請求書単位(適格請求書対応)」
消費税端数計算方法「切り捨て」

内税税率8%   税込999円の請求2件
内税税率10% 税込999円の請求2件

 

▸従来の請求書金額

税区分 税込金額 消費税率 消費税額
内税 999 8% 0
内税 999 8% 0
内税 999 10% 0
内税 999 10% 0
請求書 小計 3996
請求書 消費税額 0
請求書 合計 3996

仕様変更前 請求書サンプルmceclip0.png

▸適格請求書等保存方式(インボイス制度)対応後の請求書金額
・明細単位の金額

税区分 消費税率 税込金額 税抜金額 消費税額
内税 8% 999 925 74
内税 8% 999 925 74
内税 10% 999 909 90
内税 10% 999 909 90

※税抜金額・消費税額については、請求書上には表示されません。
・請求書単位の金額

  合計 税込金額 合計 税抜金額 合計 消費税額
税率 8% 1998 1850 148
税率 10% 1999 1818 181
合計 3997 3668(小計) 329

・仕様変更後 請求書サンプル(消費税計算方法:切り捨ての場合)mceclip1.png

従来の計算方法と異なり、小計(請求書の税抜金額合計)を基に消費税額を計算するため、
消費税額に1円のずれが生じ、請求書の合計が1円ずれております。

また、消費税端数計算方法によって、計算額が異なります。
今回の請求情報例の場合、「切り上げ」「四捨五入」の際の値段が上記と異なります。

仕様変更後 請求書サンプル(消費税計算方法:切り上げ, 四捨五入の場合)mceclip2.png