概要
本記事は、『請求管理ロボ for Salesforce』を導入済みの組織で、Salesforce Sandboxを新規作成、
または、更新(リフレッシュ)する際の必須作業を解説します。
本手順を怠ると、Sandboxのテストデータが本番環境の請求管理ロボに送信され、データ不整合や誤請求といった
重大なインシデントを引き起こす可能性があります。
作業担当者の方は、必ず本ガイドを熟読の上、手順を遵守してください。
目次
1. Sandbox連携のリスクとシステム仕様
・APIデータ連携 (今回のリスクの直接的な原因)
・アカウント連携(シングルサインオン)
2. 【作業手順】連携先の切り替え(ロボ本番環境 → ロボデモ環境)
・Step 1:【事前準備】Sandbox作成・更新 "前" の作業
・Step 2:【設定変更】Sandbox作成・更新 "後" の作業
3. トラブルシューティング
・Q. Sandboxから請求管理ロボへのシングルサインオン(SSO)ができない
4. [補足] データ連携が実行される操作について
・Apexスケジュールバッチによる自動連携
・手動ボタンによる連携
1. Sandbox連携のリスクとシステム仕様
SalesforceのSandboxは、本番環境のAPI連携設定をそのまま引き継ぎます。
そのため、API連携の接続先を変更されない限り、Sandboxの検証データが請求管理ロボの本番環境へ
継続的に連携されてしまう危険な状態となります。
[Sandbox環境] → (本番環境用の接続設定) → [請求管理ロボ 本番環境]
この誤連携は、以下の重大なインシデントに直結するため、Sandbox利用前の設定変更は必須となります。
● 請求管理ロボ 本番環境へのテストデータ混入
● データ不整合による既存データの破損
● テスト情報に基づく誤請求の発生
この問題は、『請求管理ロボ for Salesforce』が持つ以下の2つの連携方式、特に「APIデータ連携」の設定が
Sandboxにそのままコピーされることに起因します。
後続の作業を正しく理解するために、両方の仕組みをご確認ください。
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● APIデータ連携 (今回のリスクの直接的な原因)
・ 概要:
Salesforce上のボタン操作やバッチ処理をトリガーに、顧客情報や請求情報等のレコードデータを
システム間で同期するための連携です。
・ 問題点:
Sandboxには本番環境向けのAPI接続設定がそのままコピーされます。
このため、何もしなければSandbox上の操作が本番環境にデータを送ってしまいます。
・ 対応:
後続の手順で、このAPI接続先を請求管理ロボのデモ環境へ切り替える作業が必須となります。
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● アカウント連携(シングルサインオン)
・ 概要:
Salesforceの[請求元設定]や[請求管理ロボ/消込]タブから、請求管理ロボの画面をシームレスに
開くための連携(SSO)です。
・ 問題点:
こちらも本番環境の設定がコピーされますが、ユーザー情報の不一致により、通常はエラーとなって
自動的に本番連携されることはありません。
・ 対応:
Sandboxからデモ環境へ正しくSSOできるよう、トラブルシューティングの項を参考に
ユーザー情報を修正する必要があります。
2. 【作業手順】連携先の切り替え(ロボ本番環境 → ロボデモ環境)
作業は「Sandbox作成・更新前」と「Sandbox作成・更新後」の2ステップで構成されます。
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Step 1:【事前準備】Sandbox作成・更新 "前" の作業
目的:
Sandbox作成後に請求管理ロボのデモ環境へ接続するため、必要な設定情報を現在のデモ環境から
事前に取得します。
①請求管理ロボ画面(デモ環境)を開きます。
②連携ユーザー情報を取得
1. [設定] > [ユーザー一覧] を開きます。
2. Sandboxでの検証に利用する管理ユーザーの、以下の情報を控えます。
・メールアドレス
・SalesforceID
③APIアクセスキーを取得
1. [設定] > [API接続設定] を開きます。
2. 表示されている「アクセスキー」の値を控えます。
④Salesforce Sandboxの作成・更新
・上記情報の取得後、Salesforceの通常手順に沿ってSandboxの作成または更新を実行してください。
[注意]
・Sandboxの更新(リフレッシュ)を実行すると、対象Sandbox内の既存データや設定はすべて削除され、
復元はできません。
・Salesforce側のデータは削除されますが、請求管理ロボ側のデータ(本番・デモ共に)は削除されません。
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Step 2:【設定変更】Sandbox作成・更新 "後" の作業
目的:
作成されたSandboxにログインし、API連携の接続先を請求管理ロボのデモ環境へ変更します。
[警告] このステップの作業が完了するまで、データ連携を引き起こす操作([請求管理ロボへ登録処理]ボタンの
クリック等)は絶対に実行しないでください。
意図せず本番環境へデータが送信されます。
①ドメイン情報を取得
1. Step 1で情報を控えたユーザーで、作成・更新したSandbox環境にログインします。
・[補足] 該当ユーザーが存在しない場合は、同一の「ユーザ名」を持つユーザーを
Sandbox上に作成してください。
2. Salesforceの [設定] を開き、[クイック検索]ボックスに "私のドメイン" と入力します。
3. [私のドメイン] メニューを開き、「現在の私のドメインのURL」の値を控えます。
(例: https://your-domain--sandbox-name.sandbox.my.salesforce.com)
②API連携設定の変更
1. Sandboxの [設定] を開き、[クイック検索]ボックスに "カスタム設定" と入力します。
2. [カスタム設定] を選択し、[請求管理ロボ設定] の左側にある [Manage] をクリックします。
3. [編集] をクリックし、以下の3項目を修正後、[保存] をクリックします。
この設定変更により、APIデータ連携の接続先が請求管理ロボのデモ環境へ正しく切り替わります。
3. トラブルシューティング
Q. Sandboxから請求管理ロボへのシングルサインオン(SSO)ができない
・現象:
Sandboxのタブから請求管理ロボの画面を開こうとすると、下記エラーが表示される。
「登録されていないユーザーです。ユーザー登録を行って下さい。」
・原因:
アカウント連携の条件が満たされていません。
現在ログインしているSandboxユーザーの「ユーザ名」と、請求管理ロボ デモ環境に登録されている
ユーザーの「SalesforceID」が一致していない状態です。
・対処法:
1. 請求管理ロボ デモ環境に直接ログインします。
・ログインURL: https://billing-robo.jp/
2. Step 1で情報を控えたユーザーの「メールアドレス」でログインします。
・パスワードが不明な場合は、ログイン画面の「パスワードをお忘れですか?」から再設定してください。
3. [設定] > [ユーザー一覧] を開きます。
4. 対象ユーザーを編集(または新規作成)し、「SalesforceID」の項目に、現在Sandboxでログインしている
ユーザーの「ユーザ名」を正確に入力して保存します。
5. 再度、Sandboxからの画面連携をお試しください。
4. [補足] データ連携が実行される操作について
設定変更前に誤って本番連携させてしまわないよう、データ連携が実行される主なトリガーについて補足します。
● Apexスケジュールバッチによる自動連携
・本番環境でスケジュール設定されていたバッチジョブは、Sandboxにコピーされた段階で
自動的に無効化されます。
・Sandbox上で意図的にバッチを再スケジュールしない限り、自動でデータ連携が
実行されることはありません。
● 手動ボタンによる連携
・[請求管理ロボへ登録処理] などの各種手動ボタンは、クリックした時点で即座にデータ連携を実行します。
・前述の Step 2 の設定変更が完了する前にこれらのボタンを操作すると、本番環境へデータが連携されます。
細心の注意を払ってください。
ご不明な点がございましたら、サポートまでお問い合わせください。