■概要
消費税計算方法「請求書単位(適格請求書対応)」を選択し、税抜金額計算方法「税率毎」を選択されている場合、
消費税計算のロジックが変更となり、内税の明細における明細合計金額と請求書合計金額のずれが発生しなくなります。
内税の明細における明細合計金額と請求書合計金額のずれが発生する例については、
下記ヘルプにてご確認の程お願いいたします。
▼内税を使った場合に発生する請求金額の端数計算について
https://keirinomikata.zendesk.com/hc/ja/articles/11033793918105
■「税抜金額計算方法:税率毎」へ変更後の計算式について
▸計算式
①税込金額:税率ごとに税込金額を合計し、算出する。
・内税の場合:税率ごとに明細金額(税込金額)の合算を行う。
内税の税込金額 = 明細金額A(税込)+ 明細金額B(税込)
・外税の場合:税率ごとに明細金額(税抜金額)の合算を行い、各消費税率を掛け合わせる。
※端数処理は行わない。
外税の税込金額 = (明細金額A(税抜)+ 明細金額B(税抜))×(1+税率)
②消費税額:内税・外税ともに①で算出した税込金額から消費税額を算出する。
消費税額 = 請求書の税込合計 ÷(1+税率)× 税率
→ 算出後、請求元の消費税端数計算方法設定により端数処理を行う。
③税抜合計(小計):内税・外税ともに①で算出した税込金額を端数処理し、消費税額を差し引く。
税抜合計 = 端数処理後の税込金額 - 消費税額
④請求金額:請求書に表示されるご請求金額。
税抜合計 + 消費税額
例:
消費税端数計算方法「切り捨て」
内税税率8% 税込100円の明細が2件
内税税率10% 税込100円の明細が2件ある場合
税込金額:税率8% 100 + 100 = 200円
税率10% 100 + 100 = 200円
消費税額:税率8% 200 ÷ 1.08 × 0.08 = 14.8 ⇒ 端数処理を行い、14円となる。
税率10% 200 ÷ 1.1 × 0.1 = 18.1 ⇒ 端数処理を行い、18円となる。
税抜金額:税率8% 200 - 14 = 186円
税率10% 200 - 18 = 182円
請求金額:186 + 14 + 182 + 18 = 400円
■税抜金額計算方法の設定値違いによる計算例
例:
消費税計算方法:「請求書単位(適格請求書対応)」
消費税端数計算方法「切り捨て」
内税税率8% 税込1000円の請求2件
内税税率10% 税込1000円の請求2件
▸「税抜金額計算方法:明細毎」の場合の請求書金額(従来の請求書金額)
・明細単位の金額
税区分 | 消費税率 | 税込金額 | 税抜金額 | 消費税額 |
内税 | 8% | 1000 | 926 | 74 |
内税 | 8% | 1000 | 926 | 74 |
内税 | 10% | 1000 | 910 | 90 |
内税 | 10% | 1000 | 910 | 90 |
・請求書単位の金額
合計 税込金額 | 合計 税抜金額 | 合計 消費税額 | |
税率 8% | 2000 | 1852 | 148 |
税率 10% | 2002 | 1820 | 182 |
合計 | 4002 | 3672(小計) | 330 |
▸「税抜金額計算方法:税率毎」の場合の請求書金額
・税込金額 / 消費税額 / 税抜金額
合計 税込金額 | 合計 消費税額 | 合計 税抜金額 | |
税率 8% | 2000 | 148 | 1852 |
税率 10% | 2000 | 181 | 1819 |
合計 | 329 | 3671(小計) |
・請求金額
税率8%(消費税額 + 税抜金額)+ 税率10%(消費税額 + 税抜金額)= (148 + 1852) + (181 + 1819) = 4000
・内税・外税が混合した場合の計算例について
消費税端数計算方法「切り捨て」
内税税率8% 税込100円
外税税率8% 税抜200円
内税税率10% 税込300円
外税税率10% 税抜400円
税込金額:税率8% 100 + 200 × 1.08 = 316円
税率10% 300 + 400 × 1.1 = 740円
※この時点では、税込金額の端数処理は行わない。
消費税額:税率8% 316 ÷ 1.08 × 0.08 = 23.4 ⇒ 端数処理を行い、23円となる。
税率10% 740 ÷ 1.1 × 0.1 = 67.2 ⇒ 端数処理を行い、67円となる。
消費税合計 23 + 67 = 90
税抜金額:税率8% 316 - 23 = 293円
税率10% 740 - 67 = 673円
小計 293 + 673 = 966
請求金額:966 + 90 = 1056円